西洋医学と漢方の違い・・ |
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【西洋医学と漢方の違い】
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【西洋医学と漢方の違い】
日常の薬局業務の中で漢方薬が処方薬ででる場合が
ありますが、ちょっと困るときがあります。
いわゆる西洋医学とは概念や薬も異なるからです。
あまり漢方薬に詳しくないと言えばそれまでなのですが、
少し調べてみました。
大きく違うなあと思うところは、
西洋医学は時代の最先端の技術や研究がどんどん取り入れ
られるのに対して、漢方の場合は約2000年くらい前の理論を
ベースに現代でも用いているところです。
もちろん漢方薬の製造法やパッケージなどは現代の技術が使われて
いるのですが、理論のベースは中国でできた約2000年くらい前のものなのです。
漢方の三大古典
■黄帝円経(素問・霊枢)【こうていだいけい】と読みます。
→病理学・生理学の書籍
■神農本草経
→薬物の書籍
■傷寒雑病論(傷寒論・金匱要略)
→治療学の書籍
これらの古典は漢方薬や鍼灸などではもうお馴染みなのですが、
聞いたことくらいはあると思います。
上記の書籍は今でも読むことができます。▼▼▼
意釈神農本草経増補第3版
新編傷寒論・金匱要略総説
漢方の治療は病名にかかわらず、<症>を指標に漢方薬を処方します。
また体の異常は時間と共に変化します。
そして人によってその時の症状や体質も異なります。
よってそのときの<症>によって漢方薬を決定します。
漢方では病気の性質や作用などを八綱に分けて分類していきます。
陰陽・虚実・寒熱・表裏です。
たとえば・・・。
実とは・・満ち足りている状態、病気に抵抗する体力が
十分にあるとき。
虚とは・・エネルギーの不足した状態、虚弱、無力など
がイメージ。
ここで重要なことは漢方は八綱に見られるようにバランスを重視します。
ここでの虚実は絶対的なものではなくて、あくまでも相対的なものだ
ということです。虚中に実あり、実中に虚あり、です。
それでは診断から治療までの流れを比較してみましょう。
西洋医学 漢方
問診 問診
身体所見 身体所見
↓ (東洋医学的方法)
臨床検査 ↓
↓ ↓
診断=病名決定 診断=<証>決定
↓ ↓
治療の選択 治療の選択
<証>とは漢方薬をよりよく使う指標、体のゆがみをあらわすものと言えます。
漢方では<証>の見たてが大切になります。
西洋医学でしたら、画像診断や血液検査、尿検査などをやって
診断していきますが、漢方では四診法を呼ばれる診断法を用いて
<症>を決定していきます。
望診・聞診・問診・切診の四つです。
■望診(見る)─全身状態の観察です。体格、肌の色つや、舌、顔
歩き方、話し方、などなかでも舌診は有名です。
■聞診(聞く)─呼吸、腹の振水音、体臭などを聞きます。
■問診(質問する)─これは西洋医学でもありますね。主訴、自覚
症状(発熱、頭痛、不眠など)既往歴、生活
習慣、職業など
■切診(触れる)─脈診、腹診など
重要なのは最初3つと言われているので、薬局などでも<証>をある
程度立てられるのではないかと思います。
それぞれポイントはあるのですが、これらの診断法を用いて
<症>を決定していくのです。
<証>≠診断名なので次のようなことが漢方では起こります。
■同病異治→同じ病気(病名)でも人によって用いる薬(漢方薬)が異なる
同じ病名でも証が異なれば当然違う漢方薬が使われることになります。
■異病同治→異なる病名でも同じ薬(漢方薬)がでることがある
異なる病名でも証が同じなら使う漢方薬は同じになります。
ふーっ。なかなか大変ですね。
まず通常漢方というと、証に従い処方が決まっていきますが、
そのためには漢方の基礎事項を学ばなくてはなりません。
が、
その前に対症療法的な使用法をされる漢方薬を見ていきたいと思います。
例えば風邪に葛根湯みたいな感じです。
薬局の業務ではこちらのほうが実戦的ですね。
葛根湯・・・感冒
葛根湯加川きゅう辛夷・・・蓄膿証
小青竜湯・・・アレルギー性鼻炎
白虎加人参湯・・・糖尿病、口渇
八味地黄丸・・・白内障、骨粗しょう症
牛車腎気丸・・・糖尿病性末梢神経障害
小柴胡湯・・・肝障害
加味逍遥散・・・不定愁訴
大建中湯・・・イレウス
乙字湯・・・痔疾
六君子湯・・・食欲不振
麦門冬湯・・・咳
猪苓湯・・・前立腺肥大症
芍薬甘草湯・・・ふくらはぎのつり(こむらがえり)
などよく見る漢方製剤ではこんなところでしょうか。
漢方薬は本来は漢方的診断法で用いられるのですが、
対症療法的な使用も知っておくと便利だと思います。
たとえば処方せんなどで書かれた場合はその処方意図は
なかなかわかり難いので、ひとつの判断材料にはなります。
少々乱暴なのは承知のうえで、とりかかりとしてまずは
こんなところから始めてみるのもいいかな、とも思います。
同じ人の体を見ているのですが、視点が異なるのがいいですね。
発想を変えるのに、薬剤師さんは漢方を勉強するのがいいのかも
しれません。
業務にも役に立つし、日常の生活にもまた役に立ちそうですね。
「未病を治す」なんていいですね。
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